「正倉院」とコレクター

日本人の歴史をたどりますと、縄文時代弥生時代などの土器や様々な工芸品などが、古墳や遺跡の中から出土することで、現代にその時代や人々の存在を知らせてくれますが、私たち日本人の時代的なルーツをさかのぼるなかで、歴史的に人々の生活風景やその存在を確かめるにあたって「正倉院」の存在は、大変大きな重要な存在であると考えられているようです。正倉院は、聖武天皇が没した際に、その遺品などをまとめて東大寺に施入したことが、そのはじまりとされているようです。現在、皆さんは、美術館などで額縁に入れられた、古典的な芸術品や美術品とされる絵画などをご覧になることがあるかとは思われます、美術館などに保管されている歴史的な美術品、芸術品などは、当時、作品を手にした所有者たちの手を離れても、尚かつ、その作品価値を知るコレクターたちの手によって、大切に保存されてきたことによって、私たちが公けで目にすることができるといったような時代背景があります。正倉院も当時としてみれば、コレクションやミュージアム的な意味合いをもって、現代に当時の様子や美術品を伝えてくれているのです。正倉院に納められたたくさんのコレクションともなる美術作品や芸術品が、過去の時代の人々の生きた証として、その存在を私たちに伝えてくれているのです。時代のかでのコレクターたちの存在意義は、正倉院が証明してくれているのです。